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処刑執行人 2016年10月23日 (日) 21時30分
「お願いします……隆星様……どうか、この僕を助けてください……」

 すっかり寝静まったとある一軒家の2階。そこの南西側の洋室で高校生の男子・将人(17)が布団にくるまりながら願い事を訴えている。

 彼の腕、腹、脚――見えない部分には擦り傷はおろか、タバコを押し付けられたような火傷、打撲の跡など――強烈な虐めの痕跡がそこかしこに伺えた。

 そんな生活に、将人はすっかりと疲弊していた。


 そして、彼はもう最期の賭けに出たのだ。




 隆星への、願いを。



陽太   4nice!
 
<2> 処刑執行人−将人編(1) 2016年10月23日 (日) 21時39分
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 いつの間にか、将人も眠りに落ちていた。


 将人が願い事をして、彼が寝静まって間もなく、日付が変わった。


 そして、午前2時。




 ズウウウウゥゥン……。




 カタカタカタ……。



 鈍い音が将人の住んでいる街を包み込む。将人の部屋にあるマグカップが、かすかに揺れる。




 ズウウウウゥゥン……。


 ガタガタ……カチャカチャ……。


 家の窓が音を立て、1階にある食器棚に入っている食器が震えている。



 ズズウウウゥゥン……。


 将人の部屋の電灯の紐がわずかに揺れている。


 ズズズズウウウゥゥン……!



「ん……?」


 将人が目を覚ますと同時だった。




 ズズウウゥゥン!! ズズウウウゥゥン!!



「な、何……!? え、じ、地震!?」



 ズズウウウウゥゥン!!!! ズズウウウウゥゥン!!!



「わああああ! じ、地震だ、地震だあ!」



 将人は慌ててテーブルの下に潜り込んだ。



 ズドドオオオオォォォ―――ンンッ!! ズズドドオオォォォ―――ンンッ!!



「ひぃやああああああ! あああああ!」


 部屋中が揺れ、教科書や漫画がバサバサと落ちる。将人は不規則な地震の揺れに混乱しながらも、揺れが収まるのを祈る。


 しかし、次の瞬間!



 ギギッ……ズドガガガガガガアアアアア――――!!!!



「うあああああああああ!?」


 なんと、部屋の天井が歪んだかと思うと、一瞬にして屋根がなくなって、夜空が目に入ったのだ!




「あ……ああ、あああ……」




 震える将人を捉えるのは、巨大な眼差し……。




 そして、それが顔だと将人が理解したと同時に、大きな低い声が轟いた。




「お前が……将人だな?」




「へ……?」




「俺の名は隆星……。



俺を呼んだだろう?」





 将人は口をパクパクさせて、見上げるばかりだった。



陽太   11nice!
<3> 処刑執行人−将人編(2) 2016年10月23日 (日) 21時57分
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 真夜中の住宅街は、突然の出来事に大混乱に陥っていた。

 大地震と共に眠りを妨げられた人々。そして、窓を開けると――恐ろしいほどの筋肉を纏った、巨大な男が立っているのだ!

 恐ろしい重量があることは一目瞭然だ――。巨人が歩いてきた道路は数十メートルの幅で深さ2m以上陥没し、周囲には亀裂が走っている。押し倒されたのだろう、電信柱はいくつも倒壊している。所々炎が上がっているのは、どうやら駐車車両が踏み潰されたようだ。

 火蓋を切ったように悲鳴が上がり、家々から人々が飛び出してくる。

 しかし、隆星と名乗った巨人はそんな騒ぎなどまったく意に介していない。

 巨人はそのままゆっくりと体勢を変え――家々が建ち並んでいるところへ座り込んだのだ!




 ズズズズズドドドドドオオォォォォォ――――――――!!!!




 ゴゴゴゴゴオオォォォ!!



 ズドガガアァァァァ―――!



 バギャバギャメギャゴゴズガガガアアァァ!!!!





「うあああああああああああああああああ―――! ああああ―――!!」



 屋根をもぎ取られた将人の家が飛び上がるように揺れ、跳ねる! 家具がバタバタと倒れ、窓ガラスが割れる。
 周囲の家が押し潰されているのだろう、凄まじい轟音が響き渡る。



「ゲホ……ゲホ……!」



 ようやく揺れと音が収まり、将人は這い蹲るようにして外の様子を窺おうと、窓へ近づく。


 既に窓ガラスは割れ、窓枠も変形していた。


 そして……。



 目の前には、筋肉隆々の巨人の姿。


 周囲の様子は伺えないが、巨人の股間にはとてつもないデカさのイチモツがキチキチに収まっていて、その股間や臀部には向かいの住宅の瓦礫が散乱していた。



 逃げる間もなく、何十人、いや、百何十人という人々が下敷きになったかもしれない。



 将人は震え上がっていた。



「こっちへ来い」



 隆星が指示をする。逆らえばとんでもないことになるかもしれない。将人は尺取虫のようにヘコヘコしながら隆星へ近づいた。



「乗れ」



「は、はいいい!」



 将人はおっかなびっくり、隆星の手に乗った。意外とやわらかいそこは、ふんわりと温かかった。



 隆星が手を顔へ近づける。


 将人の心臓が飛び跳ねた。とんでもなく、イケメンなのだ。



「で? お前はどうしてほしいんだ?」




「ぼ、僕を虐めている人がいるんです……その人たちを、懲らしめてほしい……です」




 隆星はキョトンとした表情を見せる。



「なぁんだ、そんなことか。



ソイツらのいる場所を教えろ」




 ゴゴゴゴゴゴゴオオオオォォォォ――――!!!




 隆星が立ち上がる。そして、将人は3人の相手の住所とおおよその場所を伝えた。



 
陽太   14nice!
<4> 処刑執行人−将人編(3) 2016年10月25日 (火) 21時25分
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 突如として真夜中の住宅街に現れた巨人――隆星。将人を手に載せたまま、巨人は全く周囲を気にすることなく歩き始める。


「うぜぇな」


 軽く手を振り払い、目の前の高圧電線を引き千切る。バヂバヂバヂ!!と火花が飛び散り、電線が千切れ飛んだ。
 足元では凄まじい重量なのだろう、地面が陥没し、脚が減り込んでいる様子が見て取れる。鈍い地響きが街中に轟き、直撃を受けた自動車が踏み潰されて爆発する。衝撃波が起きているのだろう、道路沿いの住宅が押し倒されたり、耐震性のあるものでも壁に亀裂が走り、窓ガラスが粉砕されている。

 人々は通りを右往左往しているうちに、隆星の脚に踏み潰され、シミになっていった。歩いてきた場所がどうなっているかは将人からは確認できないが、爆発音や焦げた臭い、煙が進行方向に向かって先にたなびいているあたりから察するに、かなりの被害が出ているようだ。

 隆星が歩くたびに、脆い家は倒壊し、中には飛び跳ねているようにも見える家があった。そして、そうこうしているうちに標的の一人――拓真の家の近くに到着した。

 隆星は面倒くさそうにその周辺を見つめる。



「蹴散らすか」



 そういうと、隆星はとんでもない太さの脚を振り回し、周囲の住宅という住宅を次々と蹴り散らして行ったのだ!

 轟音と共に家々は木端微塵に砕け散り、同時にガス管でも破裂したのか、大爆発が起きる。あまりの惨状に、将人は失禁しそうになっていた。
 そこでようやく、これまで歩いてきた場所の様子が見えた。自宅周辺はもう壊滅状態で、歩いてきただけにもかかわらず、直線状に街は破壊されている。

 イジメの相手3人だけに何らかのダメージを与えられればいいと思っていた将人。しかし、この様子では既に1,000人以上の人々が少なくとも怪我をし、500人くらいは死んでいるのではないか。
 将人はゾッとしたが、恐ろしい隆星に向かって今さらやめてくれ、というのも言えなかった。

 蹴りによって破壊された住宅街。そして、その端に――辛うじて直撃を免れている家があった。それは紛れもなく、拓真の自宅であった。


 隆星の形相が恐ろしいものへ変貌する。地響きを上げ、ゆっくりと家に迫る隆星。


 そして、呆気なく土台ごと家を右手で持ち上げ――顔の前へ近づける。部屋の中から絶叫が響き渡った。


 メギメギメギィィィツ!!


 隆星は家の屋根を毟り取り、中を覗き込む。部屋には拓真の他に同級生の姿があった。巨大な隆星の顔を見て、全員が絶叫する。



「拓真はどいつだ?」



「ひいいいい! た、助けて、助けてええええ」



「誰だと聞いている」



「お、お願いします、殺さないで……」




「誰だっつってんだろうがああああああ!」




「ぎゃああああああああああ!! お、オレ、オレが拓真ですううう!!」




「出て来い!」




「ひいい! は、はい!!!」




 ヘコヘコとへっぴり腰で拓真の巨大な左手に移動する拓真。僧帽筋に掴まっている将人と目が合った。



「た、助けて、た、お、お願い……」



 グシャグシャ!! バギバリバリバリ!!!


「うあああああああああああああ―――!!」



 友人たちを残した家が、隆星によって握り潰され……瓦礫となって落下していった。



「ぎゃああああああああああ!?」



 隆星は拓真を摘み上げた。



「おい」




「ひゃあああああああああああああ!



「お前……いま、将人に



『助けて』なんざ言ったな?」




「ひ……ひいいい……」


 恐怖のあまり、拓真は失禁してしまっていた。



「この都合のいいガキが……。聞いたぞ。



お前は……将人をいじめている



そうじゃないか?」




「ご、ごめんなさい!! ちょ、ちょっとしたストレス発散のために」




「オレは弱者を虐める



ゴミクズが大嫌いだ」






 言い分の半分も聞かずに、隆星は口の中にポイッと拓真を放り込んで――丸呑みしてしまった。




「……。」


 あまりのいじめっ子の呆気ない最期に唖然としている将人をよそに、隆星は残る二人を探して街を破壊し続ける……。




陽太   15nice!
<5> Re:処刑執行人 2016年10月25日 (火) 23時06分
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隆星様の処刑が遂に始まりましたね!街に住む人間も連帯責任で処刑されているようで興奮します!続き期待してます!
匿名巨望   0nice!
<6> 2017年01月23日 (月) 04時37分
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匿名巨望   0nice!




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