「一つ背負うよ」 そう言って、君の鞄を背負った。 まだまだ重そうな鞄を たくさん抱えながら君は歩いていく
「ばいばい。」 そう言って、君は一個僕に鞄を渡したまま 僕の傍を去っていった。 すごく淋しかったけど、何もいえなかった
僕の肩に 一つ増えた 君という 荷物 開けたら 本当にいなく なるような そんな気がして
中身のわからないものを背負っていたって ただソレは宝物かも、ゴミなのかもわからなくて 捨てていいかも悪いかも 僕はわからなくなって ただ重たいんだ。苦しいんだ。
「一つ持ってよ」 そんな上手に、空の鞄を誰かに 持たせるのが上手になったのは 勝手になったのはいつからだろう
「大事にしてね」 そう言ってくれる人にゴミを持たせる こんなふうになったのは、 この鞄のせいだろうか、他人に当たるなんて
僕の肩に ぶらさがって 古い 鞄 ふとした拍子に 倒れ、こぼれた 鞄の中身 君の言葉
「ありがとう」
重さを感じなくなるほどの、宝物を背負う事、 そう・・・荷物が心の中で重たいこそ価値が生まれる事 君が僕に背負わせてくれていたのは、 大切なものだった事にすら気づこうとしなかったんだね
人に持たせた 空とゴミの鞄に 感謝の気持ちを 尊敬の念を つめこんでいこう 互いに重くなっていく 関係。 互いに歩きにくくなったら、取り除いてやればいいのさ 歩けるだけの宝物を・・・
この鞄に詰め込んで
さぁ行こう。
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