「アンダードックス」の感想はこちら
よろしくお願いします。
犬と月はよく似合う
映画を見ているようで、ひたすら、かっこいいです。
スピードを感じる、たたみかけるような短い文章の機関銃。一人称をまったく使っていなかったことにも、こだわりを感じました。
月に吼える
>butapennさん
早速の感想ありがとうございます。お祭りなので、いつもと違うモノを書いてみようと思い、書いたらこんなのができあがりました。これで、ハードボイルド作家茶林くんをアピールしようという魂胆ですよ。鬼緑先生とのコラボレーション共々楽しんでいただけたのなら嬉しいです。
name:ナノハ
Date:2010年08月22日 (日) 16時17分 No.69
だめ、痺れる!
茶林 さま
ナノハです。
バタードックスを読んだ後にこちらも拝読したのですが、強くてカッコいい女性と、文章に痺れました!! いえ、あちらもすごく素敵なんですけどね。
緊張感のあるナイフと大鎌のやり取りの迫力に、興奮しました!
このコラボ
もしかして、同じセリフで悪友にコメディかSFを書けっていうシグナルなのでしょうか、、、、。うう。
なんだか、本当にハードボイルドずいていますねえ。格好よく読ませて頂きました。
一粒で二度美味しい?
>ナノハさん
痺れていただきありがとうございます。こちらはひたすら格好良さのみ追求して書いてみました。こちらもあちらも、普段ならナノハさんには読んでもらえないような作品だと思うので、犬祭りには感謝です。そしてこの機会に私はナノハさんにも触手を伸ば(検閲削除)
>天然記念狼さん
せっかくのお祭りなので、いつもとはちょっと違う芸風で攻めてみようと思いました。新しい俺を見てくれ。
いや、いつもの常でコメディやSFは溢れるかなあ、と思っていたんですけどね。今のところ皆さん抑え気味ですね。
name:招夏
Date:2010年08月24日 (火) 18時09分 No.107
かっこいー
躍動感あるタッチ
死神の修道女というアンバランス
月の光をやけにシャープに感じました。
ありがとうございます
>招夏さん
読んでくださりありがとうございます。描写とスピード感に重点を置いて書いてみました。楽しんでいただけたなら幸いです。
name:りい
Date:2010年08月25日 (水) 23時43分 No.149
音が聞こえました!
こんばんは、茶林小一さま。
初めて茶林小一さまの作品を拝読させていただきました。
カッコイイ!のひと言しか思い浮かびません。
読んでいる間中ずっと、脳内で「あおーーーん」という犬の遠吠えと、靴音とナイフや大鎌が空を切る音がしていました。
スピード感のあるアクション
読ませていただきました。
かっこいいですね! 短いセンテンスの積み重ねが効果的にスピード感のあるアクションシーンを作り出しています。
瓦斯灯の元で繰り広げられる死闘が黒と赤を基調にしたアニメのように脳内に展開して、心地よかったです。
name:楠沢
Date:2010年08月30日 (月) 17時25分 No.229
ハードボイルドの中にも
かっこいいハードボイルドでした。
長すぎないのが、かっこよさを引き立てているのでしょう。
しかし、脳裏にはボイン系のお姉さん達しか浮かびません。作中には一言もそんなこと書いていないのに。
洗脳、おそるべし。
ここでやめておけばいいのに鬼緑先生とコラボしちゃうあたりが、博士が真性ハードボイルドになれない所以だと思います。
それが博士のよいところだということで。
楠沢さんいらっさい
>りいさん
はじめましてこんにちは。読んでいただきありがとうございます。
本作はワンシーンでの格好良さを徹底的に追及した作品ということで、描写、特に音にも気を遣って描いてみました。感じ取っていただいて、とても嬉しく思います。
>まあぷるさん
こちらにもありがとうございます。
そう! まさに赤と黒、モノクロまたはセピア、そんなイメージの映像で書いていました。りいさんのコメントといい、伝わっていてすごく嬉しい。
>楠沢さん
感想ありがとうございますー。作品は? 作品は? 今ならバカSFはまだまだ希少っぽいですよ!
>脳裏にはボイン系のお姉さん達しか浮かびません
緑の大地は確実に浸食を進めているようで何よりです。そしてここでだけ書いておこう。私の脳内イメージともあながち違ってもいない!
>ここでやめておけばいいのに鬼緑先生とコラボしちゃうあたりが、博士が真性ハードボイルドになれない所以だと思います。
>それが博士のよいところだということで。
次こそは真性ハードボイルドを目指すよ! 本当なんだからね!
name:迅本
Date:2010年08月31日 (火) 23時27分 No.254
もっと読みたい!
こんばんは、茶林小一さま!
「アンダードッグ」、拝読致しました。
カッコイイ! ハードボイルドですね。 ぐぐっと引き込まれました。
バトルもスピード感に溢れ、暗闇に立ち回る暗色の2人と、時々それを照らす雫のようなガス灯の赤と、剣戟で散る火花まで想像されました。
>「次は、あなたの番よ」
> 液体を顔で受けながら、女が言った。
>「わかってる。あたしたちゃ飼い犬さ。死ぬまでな」
この3行で、あぁ彼女達の間に、勝っても「トップドッグ」は存在しないんだな、と思い、どこか物悲しい余韻が心地よいです。
設定を思わず深読みしてしまいますね。 もっと読みたいと思いました。
月に願いを
>迅本さん
読んでいただきありがとうございます。
ハードボイルドとアクションにこだわった一品、楽しんでいただけたようでよかった。
裏設定のようなものは漠然とはつくっていて、表には断片しか出さない、という感じにしてみました。これがまたハードボイルドな雰囲気をかき立てているんじゃないかと、作者的にはほくそ笑んでおります。
もっと読みたい、の一言が嬉しい。こっちの路線もアリかなあ……。
拝読しました
猟犬どもの死闘は、真夏の夜の夢。
台詞回しが秀逸です。
勝負は一瞬
普段あれだけ道化を演じている人が、こんな腕を隠し持っていたとは。これこそまさに茶林さんの隠し剣。
二人が距離を詰めた瞬間の立ち絵が欲しいくらいです。
永遠に闇から逃れられない者に似つかわしい大鎌の存在感が際立ってました。
こっちにも感想感謝
>30-06さん
読んでいただきありがとうございます。ハードボイルド作家、茶林の全力を振り絞ってみました。30-06さんのお眼鏡に適ったのであれば嬉しい。
>sleepdogさん
見直せばいいと思うよ! ほら、たまにはね。ただの変態作家じゃないってところも見せておかないとね。
>二人が距離を詰めた瞬間の立ち絵が欲しいくらいです。
久々にsleepdogさんが、描いてくれてもいいのよ?
押しかけコラボは中止しました ごめんなさい
コラボされている怪作(?) バタードッグスとあわせ、2作品を並べて再読いたしました。 そうしたら、まるであぶり出しのように気がつかなかった面白さがにじみ出てきました。 単品で読んでいただけでは見えない面白さですね。 企画モノの味わいを知った気がします。
大変刺激をいただきまして、勝手ながら[押しかけコラボ]とでも言いましょうか。 梅(b^▽^)b もチャレンジしてみました。
## 09/20 修正 ##
勝手ながら、チャレンジした習作は、リンク切りました。(サイトからもおろしました)
考えたのですが、やっぱり土俵をお借りした習作なので…… 手元に置いておくのがいいかな、なんて。
何名か、とんできてくださった方がいらしたようで、ありがとうございました。
ご紹介文のみサイトに残しています。
でも、本当にいい勉強になりました。
書くっていろんな楽しみ方があるんだーと再認識しました。
今後とも、よろしくお願いいたします。
梅(b^▽^)b拝
作者である私が読めないなんて!
>梅(b^▽^)bさん
えーーー! 私のいない間に、そんな楽しげな事を……。読みたかったのにー!
紹介文読みました。どうもありがとうございました。まさかこんな好評価をいただけるとは。困難な試みではありましたが、成功したといってよいようです。もう一度やれと言われてできるかはわからんけど……。
作者さまの許可をいただきましたので A Dog for You(再掲)
作者さまの許可をいただきましたので、自サイトではなくこちらに再掲させていただきます。 拙いものですが、ご笑納くださいませ。
※再掲にあたり、若干誤脱字の修正をかけています。
◆ア ドッグ フォー ユー◆(押しかけコラボ)
濡れた石畳を照らすのは、瓦斯灯の小さな火。 月は雲隠れにして、見しや其れともわからない。 暗闇に程近い中央通りを汚れた皮靴が、一歩一歩踏みしめるような音を立て近づいてくる。
浮かびあがるシルエットはスラリとした長身に、締まった身体。 逞しい腕は、男が肉体を酷使する生業の者だと雄弁に語る。 男は立ち止まると、口元から嘲笑うように言葉を漏らした。
「オーケー、マダム。 こいつは簡単な、とてつもなく簡単な選択肢だ。つまりは今日。 今。 この時間。 あんたが俺と一緒に来るかひとりで自首するかだ。 どっちでもいい。 好きに決めりゃあいい。 大事なのは。 そう、こいつが最も大事だが。 それ以外の選択肢はない。 分かれ道は、いつだって二択だ。アンタが今探している選択肢は、もっと前の。 もうアンタが通り過ぎてしまった場所にあったモノだ。 オーライ?」
男は無造作に歩を進める。 等間隔に並んだ瓦斯灯の一つ。 光を受けてその下に、ほつれ毛をいく筋も飛ばした細い女のシルエットが、亡霊のように佇んでいる。 シルエットの中に、怯えと躊躇いを映し出した瞳が揺れる。
「一つだけ。 忠告しておこう。 決断は、早い方がいい。 いつだってな」
男の現れた方角から、爆発音とともに火の手があがった。 踊るように火はなびき、伸縮する。 続けて数回の爆発音は、夜空にはっきりと街の無数の屋根を浮かび上がらせる。 街路のつきあたりで今、大きな屋敷が業火に飲まれた。
「し、手段は選ばないのね、あなた」
女が初めて口を開いた。
「あんたを閉じ込めていた檻だ」
家々の窓が、バタンと音をたてて開き、次々と火事見物の野次馬が顔をのぞかせる。
「怖い」
女がつぶやく。
「あんたが望んだことだ」
無骨な男の手が、女の頬を包み込む。 ひときわ大きな轟音とともに、紅蓮の衣に包まれた屋敷の一角がくずれていく。 男の影は、小柄な女の影を飲み込んだ。
「わたしから、離れないで」
「わかってる。 俺は…… あんたの犬だ。 もう離れない」
しばらく溶け合っていたシルエットは、男のくぐもった呻き声とともにふたつに別れ、 大柄なシルエットだけが石畳に崩れ落ちた。
「な…… ぜ?」
女は無言で、艶然とした笑みを浮かべた。
血濡れたナイフ投げ捨て、手袋を丸めてハンドバッグにねじこむ。 女は男に背を向けた。
最後の轟音とともに、火の粉は一気に闇に舞い上がり、やがて静かに収束していく。
雲が切れ、ようやく姿を見せた月が、石畳の街を朧に照らし出す。その一角で、みすぼらしい一匹の犬が、小さく啼いた。
瓦斯灯立ち並ぶ中央通りから、ハイヒールの音が軽やかに遠ざかってゆく。
別れを済ませるには、いい月夜だ。
ア ドッグ フォー ユー 了